AIは会社を説明するとき、サイトで見つけた最も明確な文を使います。以下のリストでは、そうした文をどのページにどう置くべきか、そして機械が読むマークアップをページごとに説明します。
GEOとは?の記事では、サイトで行う作業を項目として挙げました。この記事はその実践編です。どのページに何を書くか、機械に向けて何をマークアップするか、何をしてはいけないか。リストは企業サイトやサービス業の事業者を想定して作っています。ECサイトでは、商品の側でさらに作業があります。
まずは扉:robots.txtとアクセス
以下のすべては、ボットがサイトに入れて初めて役に立ちます。確認する点は次のとおりです。
robots.txtに、検索を行うAIのボット(OAI-SearchBot、ChatGPT-User、Claude-SearchBot、PerplexityBot)を閉め出すルールがあってはいけません。- 学習用のボット(
GPTBot、ClaudeBot、Google-Extended)を許可するかどうかは、方針の問題です。閉じても検索の回答での可視性が直接妨げられるわけではありませんが、モデルが御社を全般的に知るのは遅くなります。 - CDNやファイアウォールのボット対策が、これらのボットを別途ブロックしていることがあります。
robots.txtが開いているからといって安心しないでください。 - 重要な文章は、ページのソースにプレーンなHTMLとして置き、JavaScriptで後から読み込まないようにします。
ページごとの内容
トップページ:最初の二文
AIは「この会社は何をしているか」という質問の答えを、多くの場合トップページの冒頭から取ります。スローガンではなく、定義を書いてください。何を、誰に、どこで。「ともに未来を築く」はどの質問の答えにもなりませんが、「愛知県で、自動車部品メーカー向けにCNC加工と金型製作を行っています」は多くの質問の答えになります。
会社概要:身元の情報
- 商号とブランド名(異なる場合は両方と、その関係)。
- 設立年、本社所在地、対応地域。
- チームや創業者の情報。あれば認証や加盟団体。
このページは、さまざまな情報源の情報を同じ会社に結びつけるために参照される場所です。食い違いはここで解消されます。
サービスのページ:一つのサービスに一ページ
すべてのサービスを一ページに箇条書きで並べるのではなく、主なサービスごとに別のページを作ってください。各ページには次の内容を入れます。
- 最初の一文で、サービスの定義。
- どんな相手に向いているか(業種、会社の規模、状況)。
- 進め方:何段階で、どのくらいかかるか。
- 料金を決める要素。可能なら価格帯や最低料金。
- よくある質問3〜5個と、その短い答え。
料金を出したくない会社もあるでしょう。それでも「料金は面積と作業の頻度で決まります」のような一文でさえ、「料金はお問い合わせください」よりはるかに多くの質問の答えになります。
よくある質問:本当の質問
営業担当が聞きたい質問ではなく、お客様が電話やメールで実際に尋ねてくる質問を書いてください。各回答は最初の一文だけで質問に答え、説明はその後に続けます。AIは多くの場合、その最初の一文だけを引用します。
連絡先:どこでも同じに
社名、住所、電話番号は、サイトに(画像の中ではなく)テキストとして書き、Googleビジネスプロフィール、LinkedIn、ディレクトリの登録内容と一字一句同じにしてください。「1丁目2番3号」と「1-2-3」のような表記の違いは問題になりません。問題になるのは、番地の違いや古い電話番号です。
機械が読むマークアップ
構造化データは、ページ上の情報にschema.orgの語彙でラベルを付けるもので、通常はJSON-LD形式でページのソースに追加します。訪問者には見えず、検索エンジンとAIツールが読みます。企業サイトで特に役立つのは次のものです。
| 種類 | 置く場所 | 伝える内容 |
|---|---|---|
Organization | すべてのページ、またはトップページ | 商号、ロゴ、住所、連絡先、SNSアカウント(sameAs) |
LocalBusiness | 実際の所在地がある事業者 | 住所、営業時間、対応地域 |
Service | サービスのページ | サービス名、説明、提供者、対象地域 |
FAQPage | よくある質問のセクション | 質問と回答の組 |
BreadcrumbList | 下層ページ | サイト内でのページの位置 |
Article / BlogPosting | 記事 | タイトル、著者、公開日と更新日 |
ルールは二つです。マークアップの情報は、ページに表示されている情報と同じであること。そしてマークアップの後、GoogleのリッチリザルトテストかSchema.orgのバリデーターで、エラーがないことを確認することです。
llms.txt:短い要約ファイル
サイトのルート(example.jp/llms.txt)に置く、プレーンテキストのファイルです。実用的な構成は次のとおりです。
- 見出しに社名。
- 一段落で、会社が何を、誰に、どこで行っているか。
- 主要なページの一覧。各行にページ名、URL、一文の説明。
- あれば料金、営業時間、対応地域など、よく尋ねられる基本情報。
ファイルはUTF-8で保存し、サーバーはtext/plain; charset=utf-8のヘッダーで返す必要があります。そうでないと、日本語が文字化けして読まれることがあります。当社も現場で何度も出会ってきた不具合です。
やってはいけないこと
- 重要な情報を、画像、PDF、動画の中だけに置く。料金表がPDFにしかなければ、読まれる可能性は下がります。
- ページにない情報をマークアップに書く。誤解を招くマークアップは、検索エンジンでペナルティの原因になります。
- 古い情報を放置する。閉鎖した支店、古い料金、退職した社員。AIはこうした情報を何年も繰り返すことがあります。
- 一度やって忘れる。テーマの変更で構造化データが、プラグインの更新で
robots.txtが壊れることがあります。そのためGEO対策では、これらの設定を毎朝確認しています。
チェックリスト
- 検索を行うAIのボットが、
robots.txtとCDNで許可されている。 - 重要な文章が、ページのソースに表示されている。
- トップページの最初の二文が、会社を説明している。
- 会社概要ページに、商号、住所、設立年がある。
- 主なサービスごとに、専用のページとよくある質問がある。
- 連絡先が、どこでも同じ。
Organization、Service、FAQPageのマークアップにエラーがない。llms.txtが最新で、UTF-8になっている。- 変更の前後に、同じ質問で測定した。
最後の項目が、最も省かれがちです。御社のサイトがこのリストのどこにいるかを知るには、無料AI可視性診断が、ボットのアクセス、会社情報のマークアップ、選んだ質問での言及状況を一つのレポートで示します。
よくある質問
構造化データを加えるには、サイトを作り直す必要がありますか?
通常は必要ありません。JSON-LDのマークアップは、ページの見た目を変えずにhead部分に追加します。WordPressのようなシステムではプラグインで、独自に作ったサイトでは数行のコードで対応できます。
llms.txtがなければ、AIの回答に表示されませんか?
表示されることはあります。llms.txtはまだ正式な標準ではなく、どのツールがどの程度読んでいるかもはっきりしていません。作るのが簡単なので追加をおすすめしますが、優先すべきはボットのアクセスとページの内容の明確さです。
このリストを実施した後、どのくらい待てばよいですか?
技術的な変更は、ボットがサイトを再びクロールしたときに読まれます。これには数日から数週間かかります。効果を見るには、四〜八週間後に同じ質問を尋ね、言及率を比べてください。
御社に繰り返し発生している作業はありませんか。お聞かせいただければ、その作業を行うツールを書きます。
ご要望をお聞かせくださいほかの記事
数千行のExcelリストをシステムへ一括登録できますか?
多くの場合できます。難しいのは入力そのものではなく、データをシステムが求める形に整えること、そして一行ずつ本当に保存されたかを確認することです。一括の受け口がない場合は画面経由になり、それはそのシステムの規約次第です。
2026年9月21日読む →見積書の作成になぜこれほど時間がかかるのか
見積書を書くこと自体は長くありません。時間は価格を探すこと、古い見積書を複製して直すこと、毎回体裁を組み直すことに消えます。価格表が一か所にまとまり、規則が書き出されていれば、見積書は数分で出ます。
2026年9月21日読む →自動化に向いている仕事、向いていない仕事
自動化に最も向いているのは、頻繁に繰り返し、ルールを文章にでき、データがすでにデジタルになっている仕事です。判断が必要な仕事、例外の多い仕事、データが紙のままの仕事には、まず別の一歩が必要です。
2026年9月18日読む →サイトのAIアシスタントが間違って答えたら
リスクは現実のものですが、管理できます。アシスタントの誤った回答は、多くの場合、知らないことについて推測することから生まれます。解決策は、アシスタントが何を知っていて何を知らないかを最初に線引きし、わからないときは人に引き継がせることです。
2026年9月18日読む →Googleで上位に出れば、AIの回答でも名前が挙がるのか
部分的にはそうです。二つは同じ土台の上に成り立っていますが、評価するものは同じではありません。Googleはページを順位付けし、AIはいくつかの情報源を読んで回答を書き、その回答でどの会社の名前を挙げるかを自ら決めます。
2026年9月17日読む →ChatGPTが自社の名前を挙げないのはなぜか
原因が「AIに嫌われている」ことは、まずありません。多くの場合、技術的な障害か、ばらばらな会社情報か、会社がインターネット上のほかのどこにも出ていないことです。三つとも直せます。
2026年9月17日読む →GEOとは?AIの回答で名前が挙がるために
GEO(Generative Engine Optimization、生成エンジン最適化)とは、ChatGPT、Gemini、Perplexity、GoogleのAIによる概要が質問に答えるときに、御社を見つけ、正しく説明し、情報源として示すようにするための取り組みです。SEOに取って代わるものではなく、その上に重ねるものです。
2026年9月17日読む →AIツールは自社のデータを学習しますか
短い答え:商用APIを通じて動くツールでは、いいえ。ただしこの答えは構築のしかた次第なので、何がどこへ行くのかを知っておく必要があります。
2026年9月16日読む →表計算では足りなくなるのはいつか
Excelは悪い道具ではありません。ほとんどの作業には十分すぎるほどです。問題は、合わなくなった地点に気づかないまま何か月も続けてしまうことです。
2026年9月16日読む →既製パッケージか、専用開発か
正しい答えは、その仕事がどれだけ自社固有かによって決まります。誰もが同じやり方でする仕事は既製品が安く、自社独自のやり方でする仕事は専用開発が安くつきます。
2026年9月16日読む →